ミラをご存知でしょうか。くじら座にある変光星です。2等星から10等星まで330日程度の周期で変光するので明るいときは肉眼でよく見えますが、暗くなると小口径の望遠鏡でも見つけ難いほどになります。
今ミラが明るくなっています。11月中旬頃に明るさのピークを迎えると予想されていましたが10月の下旬にピークを迎えて今はだんだん減光を始めているようです。
変光星って面白いですよね。でも、夜空の恒星は多少なりとも変光しているんです。例えば太陽を考えてみましょう。太陽には黒点が現れたり、フレア等の爆発が起こったりしています。遠くから太陽をひとつの恒星として観測していたら黒点が出たときには暗くなり、爆発が起こったときは明るくなるでしょう。ですから恒星は全部変光星だと言っても間違いではないでしょう。ただ、黒点が出たときの減光の度合いはとても小さなものです。観測できないような小さな変化しかない星はいわゆる変光星とは呼びません。変光星というのは観測できるほど明るさが変化する星のことを指していると思ってください。
変光星というのはその変光するメカニズムによっていろいろなタイプに分類されています。ミラは脈動変光星というものです。このタイプの星は寿命が終盤にさしかかって中心部での水素やヘリウムの核融合が終わりに近づいた星です。中心部分で水素やヘリウムを燃やしつくしてしまったのでその周辺で水素やヘリウムの核融合が起こります。これを殻燃焼というのですが、水素が核融合によってヘリウムになり、ヘリウムが増えることでヘリウム殻フラッシュという爆発的燃焼が定期的に起きます。これがミラ型変光星の変光のメカニズムです。変光星は他にもたくさんの種類があります。複数の星が互いに周っている連星系でおきる食変光星もたくさんあります。ペルセウス座のアルゴルが有名です。地球から見ると連星を作っている星が互いを隠しあう(これを食といいます)ために明るさが変化して見えるのです。
夜空の星が変光しているなんてあまり気にしませんよね。でも知ってしまうとどのくらい変光しているのだろう、今はどんな段階なのかなと気になりませんか。私は気になってしまいました。そうなると変光星を観測してみたくなります。私はものぐさなので手軽に観測できる方法はないかと探してみました。もちろん高価な観測機器を揃えれば観測は出来るのですが、だれでも気軽に観測できる方法を試してみたくなりました。そうすればいろいろな人が気軽に観測できるので「変光星っておもしろいよね」という人が増えてくれるのではないかと思ったのです。
とうわけでこれから何回かに分けて「お気楽変光星観測」について書いていこうと思います。
