徒然なるままに

観望会に参加しよう

観望会とは

望遠鏡を覗く男の子のイラスト  観望会をご存知ですか。 観望会とは星を見る会のことですが、天文界隈では一般に望遠鏡や双眼鏡を用意して一般の方々に月、惑星、星などを見てもらう会を指して使うことが多いと思います。 天体望遠鏡というのはかなり特殊な機器で、どの一般家庭にもあるものではないのです。 ですから望遠鏡を覗いたことがない人がたくさんいるわけです。 そのような人たちに望遠鏡で天体を見てもらうことが目的となる会だと思っていただければ間違いないと思います。

望遠鏡を覗いたことがない人が望遠鏡で天体を見てみたいと思ったときに思いつくことは次のようなことでしょう。

他にも方法はあると思いますが、この4つが一般的ではないかと思います。

 は公開天文台に行くことができる人にとっては最も参加しやすいでしょう。 公開天文台には専任のスタッフがいて丁寧に説明してくれると思います。 ただし人気の高い(来場者の多い)天文台ですと望遠鏡を覗けるのが一瞬という場合もあるようです。 参加費用も無料か、有料でもそれほど高いものではありませんので参加可能な人にはお勧めです。

 は少人数でじっくりと見せてもらえる場合が多いので満足度は高いと思います。 しかし宿泊となると費用をある程度見込まないといけないのと予約した日が晴れるとは限らない点が懸念事項でしょうか。

 は近所にそのような知り合いがいる人にとっては最高のシチュエーションだと思われます。 星好きの人との関係が良好である場合は頼んで見るのもいいと思います。 基本的に星好きの人は「見せて」と頼まれると予定が合えば断らない人が多いようです。(保証はしませんけど・・・) ただ、近所にそのような人がいる方はそんなに多くないでしょうから一般的な話とはなりませんね。

 の観望会とはアマチュアの星好きの人が駅前や公園などで定期的に望遠鏡を出して行っている観望会を指しています。 アマチュアの星好きの人は「天文普及」のために無料で観望会を開催している人がたくさんいます。 駅前や公園などで開催している観望会はほとんどが無料で開催してくれています。 それは「天文普及」のために貢献したいという気持ちからなのですが、基本は星空がきれいだからみんなに見てもらいたいということなのです。

ここではの観望会について書いてみます。

観望会とは星を見る会のこと

観望会に参加するには

 まず観望会がいつどこで行われているか情報を集めましょう。 観望会は個人や同好会などで開催していることが多いので新聞や雑誌などには開催の情報が載ることはほとんどありません。 公開天文台に観望会の情報がないか問い合わせてみるとよいでしょう。 また同好会はホームページをもっている場合がおおいので、「観望会 (県名)」などで検索してみるのもひとつの方法です。 日食、月食、火星大接近、流星群の極大などの天文現象があるときは臨時に開催される観望会もありますので情報を見逃さないようにしましょう。

参加する観望会が決まったら場所、日時を確認してください。 特に車で移動する場合は駐車場があるかどうかの確認は大事です。 短時間だからといって違法駐車をすると近隣の人や開催してくれる人に迷惑がかかり、結果観望会が開催できない事態になるかもしれません。 公共の交通機関を利用する場合は帰りの時刻に交通機関が動いているかの情報も重要です。 行きに利用したバス停が帰りに利用できるとは限りません。 移動手段はちゃんと確認してください。日食、月食、火星大接近、流星群の極大などの天文現象があるときは臨時に開催される観望会もありますので情報を見逃さないようにしましょう。

衣類も気をつけたい項目のひとつです。 観望会は外で行われます。 夏であればそれほど問題にならないと思いますが、冬の観望会はしっかり防寒対策をしないといけませんし、春や秋の観望会でも夜は意外と冷えるものです。 特に山の上で行われる観望会などは思ったより気温が低くて風邪を引いたという話も聞きます。 どの程度の気温か分からないときは主催者に問い合わせましょう。 ただ無料の観望会などは別に仕事を持っている人がボランティアで開催してくれていることが多いので、電話での問合せなら失礼にならない時間帯を選ぶ必要があります。 メールで問い合わせるのがいいでしょう。

天気も大事です。 曇っていたり雨が降っているときは星は見えません。 晴れていても途中から曇ってきて回復が見込めないときはそのときで中止になることもあるでしょう。 最初から晴天が見込めないときは観望会が開催されないかもしれません。 星が見えなくても屋内でプロジェクターやプラネタリウムを使って宇宙の話をしてくれる会もあります。 開催するかどうかの確認方法や悪天時の対応も確認しておくとよいでしょう。

未成年の方が参加するときは保護者の方の付き添いも必要です。 天体を見るのはほとんどが夜です。 一般の方を対象とした観望会はほとんど日没過ぎから夜の8時、9時頃まででしょう。 深夜でなければ青少年保護条例等に抵触する可能性は低いと思いますがこの点も調べておくとよいですね。 深夜におよばないにしても行き帰りを含めて安全に参加できることが一番大切です。 アマチュアが開催している観望会は参加者が特定できないことが多いので事前にボランティア保険等に入っていることはあまり無いのではないでしょうか。 よほどのことがない限り事故等は自己責任というつもりで参加されるべきと考えます。

観望会場への交通手段は念入りに調べる
防寒対策はしっかりと
天気によっては中止もあり得る
未成年の参加は保護者同伴で

観望会に参加したら

 観望会に参加した場合を考えて見ましょう。 観望会は基本的に主催者の方がその時に見える面白い天体を選んで見せてくれます。 もちろん見たい天体をリクエストすることも可能な場合がありますがそれはケースバイケースです。 参加者の方が多い場合は順番に見ることになるのでリクエストには応えられない場合もあります。 多くの参加者にとって見ることが困難な淡い天体などはなかなか導入する判断はできないと思われます。 基本は主催者や案内人の方が導入してくれた天体を見ると思っているといいでしょう。

望遠鏡を覗いても何を見ているのか分からないときは聞いてみましょう。 望遠鏡やそれに使う接眼鏡等の機材によっては人によって見づらい場合があります。 見えないと諦めてしまう前に「よく見えません」と聞いてみましょう。 見方のコツを教えてもらえるかもしれませんし、もしかしたらピントが合っていないのかもしれません。 ピントが合う位置は人によって異なるのでピントを合わせるとよく見えることが多々あります。 近視の度合いや眼鏡のあるなしでピントの位置が違います。 ピントが合っていないと思ったら「ピントが合っていないみたいです」と言ってみましょう。 望遠鏡によってはピントを合わせるときにネジを緩めないといけない機材もあります。 勝手にピントを変えようとすると壊れてしまう可能性もありますのでまず望遠鏡を操作している人に声をかけてください。

お子さん連れで参加される方はお子さんの行動に気を配ってください。 子供は望遠鏡を覗くときに接眼筒(除く部分)を手でつかんで引き寄せる行動をするものです。 望遠鏡を手でつかんで引き寄せると目的の天体が視野の中から出て行ってしまい見えなくなってしまうことがあります。 無理やり望遠鏡を動かすことになるので機材を破損させてしまうこともあります。 また、子供はレンズを指で触りたがります。 レンズはとても繊細なので指紋がついたりすると見え味が悪くなりますし、レンズの清掃はとても気を使う作業です。 保護者の方はお子さんの行動に気をつけてあげてください。

お子さん連れで参加される保護者の方にもうひとつお願いです。 お子さんに「見えた?」と連呼される方が多くいらっしゃいます。 例えば月のように明るい天体を見るときは、子供が望遠鏡を見ている目を見ると月の明るい光が目に当たっているかどうかで見えているかどうか判断できます。 保護者の方が「見えた?」と連呼されるとお子さんは見えていないのに「見えたよ」と言って見るのを諦めてしまうケースもよく目にします。 保護者の方も次の人に気を使って早く順番をまわそうとしてくれているのだと思いますし、子供の保護者の方に気を使ってか見えないのが恥ずかしいと思うのかもしれません。 でも観望会は見てもらってこその観望会です。 見えなかった思いでも持って帰ってもらいたいわけではないのでお子さんには自主的に時間をかけさせてあげてください。 案内をしている人もなんとか見て欲しいを思っています。

見えないときは「見えません」と言う
ピントが合っていないと思ったら「ピントが合っていません」と言う
子供には「見えた?」とプレッシャーをかけない

観望会の定番

 一般向けの観望会での定番は月と土星です。 月は(太陽を除けば)一番身近な天体です。 望遠鏡も双眼鏡も無くても肉眼でいつでも見ることが出来ます。 でも望遠鏡で月を見るとクレーターがたくさん見えます。 光の当たり方でクレーターの見え方は変わりますし、大小さまざまなクレーターを楽しめます。 月はいつまで見ていても飽きない天体だといえるでしょう。

土星は何といっても輪の存在が圧倒的です。 輪を持った惑星は他にもありますがとても淡くて見ることは出来ません。 観望会で使用する望遠鏡で輪が見えるのは土星だけですし、大きく見えなくても天体写真集に載っている土星と同じように見えます。 月とならんで人気なのも頷けますね。

月と土星は観望会の定番

そらし目のテクニック

 望遠鏡を覗いた時に何が見えているのか分からないことがありますよね。 もしかするとそれは本当に見えていないのかもしれません。 人の眼は注視しているところは色がよく分かるけれど感度が低いので暗いものが見えにくいのです。 逆に周辺は色が分からずモノクロに見えますが感度が高く暗いものが見えるのです。 これは眼の中の網膜という光を感じる部分の構造的特性で皆そのような傾向があるのです。

写真集で色鮮やかな星雲の写真を見てきれいだなと思ったことがある人も多いでしょう。 でも望遠鏡で星雲を見るとほとんど色は見えません。 これは星雲など暗いものは眼の中心部にある色を感じることのできる細胞では感度が足りずに見えないことによります。 星雲はモノクロの世界なのです。 星雲は白く淡いもやもやした像が見えるだけです。 この違いを理解していないと望遠鏡の視野の中に色鮮やかな写真集に載っていた星雲を探してしまって見えないということになります。

では見えているはずの星雲が見えない場合にはどうしたらよいでしょう。 どうしたら淡い星雲を見ることができるのでしょう。 それを可能とするのが「そらし目」のテクニックです。 淡く暗い天体を直接注視せずに別のところを見るのです。 例えば望遠鏡の視野の中心に目的の星雲が見えているはずだとします。 その時に望遠鏡の視野の中心部を見ずに望遠鏡の視野の端にある星を見つめます。 そうすると見ている視野の端のほうにぼやっとした白いもやもやが見えると思います。 あっ、何かあると思って白いもやもやを見ようとするとまた消えて見えなくなってしまいます。 自分の見えている視野の端のほうにあるときだけ見えるのです。 これを「そらし目」で見るといいます。

そらし目は自分が見ている(注視している)ところに見えずに端のほうに何となく見えるものを見るというテクニックです。 慣れないと難しいでしょう。 でも何度も挑戦するとだんだん見えてきます。 一般向けの観望会でそらし目のテクニックを使わないと見えないものを見せることは少ないと思いますが、自らリクエストした場合は見せてくれる場合もあります。 その時に見えなかったらこのテクニックを思い出してみてください。 案内をしている人に「そらし目を使わないと見えませんか?」と声をかければ教えてくれるでしょう。 混んでいない観望会でしたら「そらし目のテクニック」の練習をさせてくれるかもしれません。 こんなテクニックもあるんだなというくらいに覚えておいてもらうといいかもしれません。

淡い天体はそらし目で見る
そらし目は難しいので練習が必要

是非観望会に出かけて楽しんでください。 きっと楽しい出会いがあると思います。

2019/05/14 投稿