星には明るさがあります。明るい星、暗い星、肉眼で見える星は全天で6~8000個ほどあるといわれています。
見晴らしのいい場所で星を見ればその半分の3~4000個ほど見えることになります。
天球の半分は地平線下に沈んでいますから半分の3~4000個なんです。
え?、3000個なんて見たこと無いよという人がほとんどだと思います。
人工の明りのない真っ暗な夜空でないとそれほどの星は見えません。
特に都会では暗い星は町の灯りにかき消されて見ることが出来ないので数はずっと少なくなります。
全天で3等星以上の明るさをもつ星は278個しかありません(*1)。
都心だと3等星も見えないかもしれませんが、3等星まで見えたとしても一度に空に見えている星の数は100数十個ということになります。
もちろん目に見えないくらい星まで数えることが出来るとしたら宇宙にはそれこそ天文学的数字の星があるわけですが、地上から肉眼で見える星の数は本当にその中の一部だけなんです。
*1: 参照先によって異なる値が書いてあります。何故なんでしょう?今度ヒッパルコス星表で確認してみます。
星座は正式には境界線で囲まれた部分として国際天文学連合(IAU)で定義されています。
実は星座線という星座の形を作る線はどこでも決められていないのです。
星座の解説本には必ず星座線が描かれていますがあれは慣例、先例にしたがって書かれているもので決まった線の引き方は無いのです。
そのような理由で星座線は誰が勝手に引いても間違いではないのですが、ある程度共通の認識としての星座線がないと星座の話をするときに困ってしまいます。
そのあたりを考慮して世の中の出版物に描かれる星座線はある程度似たものになっているのでしょう。
星座線はその星座の中の明るい星々をつないでいます。
見えないほど暗い星を線で結んでもなかなかその星座をイメージできないので当たり前といえば当たり前なのですが、明るい星が多いほど明るい空(暗い星が見えにくい空)でもその星座がイメージしやすいのです。
三等星以上の明るい星があれば観望会でも何とか星座を案内することが出来ると思います。
もちろん星を見慣れない人には暗い星はなかなか認識できないこともありますし、環境にもよりますので画一的なことは言えませんけれども。
全天に星座は88個ありますが、その内3等星以上の明るい星がひとつも無い星座が35個もあります。
これらの星座は観望会でも案内することが結構難しいと思います。
星座の形や周囲の星の分布などによっては3等星以上の星が無い星座でも目立つものもあります。
例えばいるか座、や座、かに座、かみのけ座などは場合によっては観望会で案内することができる星座かもしれません。
みなみのうお座は明るい星がひとつしかありませんが、そのひとつフォーマルハウトは一等星なので必ずしも3等星以上の星の数が少ないからといって見つけづらいわけではありません。
逆に三等星以上の明るい星の数が多い星座は星を見慣れない人でも見つけやすいので観望会で案内しやすいですね。
3等星以上の星が一番多い星座はさそり座です。
三等星以上の星が12個もあり、唯一、二桁の3等星以上の星を有する星座です。
次に多いのがケンタウルス座の9個、オリオン座の8個、いて座の7個と続きます。ケンタウルス座は日本では南の低いところに一部だけ見える星座なのでなかなか見る機会が無いかと思います。
今ではあまり無いことかもしれませんが、昔の家では父親が晩酌をしていて酒が切れると「おーい!酒持ってきてくれ」などと母親に言っている光景を見た方も少なくないかもしれません。
今の時代だとちょっと違う光景が展開されそうですけどね。
そして、母親がなかなか持ってきてくれないとちょっと大声になって叫ぶわけです。
「さけ!お~い?」
もう覚えましたね。(もちろんこの話はフィクションです)
明るい星の多い星座の順番を忘れたときには「酒!お~い?」と思い出してください。
| 星座名 | 3等星以上の数 | 順位 | |
|---|---|---|---|
| さ | さそり座 | 12 | 1 |
| け | ケンタウルス座 | 9 | 2 |
| ! |
|||
| お | オリオン座座 | 8 | 3 |
| | |
|||
| い | いて座 | 7 | 4 |
さそり座は夏の星座です。
でも夏の星座の中でも西側にあります。
天の川の西側にあるので夏の暑い時期は早い時刻に南中します。
このあたりは天の川の中心から少しずれているので、天の川がくっきり見える暗い空でもさそり座の星がよく見えます。
さそり座は南の空の低いところを通っていきますが、明るい星が多いためによく見えます。
一等星のアンタレスは赤色超巨星で脈動変光星でもあります。
星の寿命からしたら既に末期に差し掛かっていると思われるアンタレスですからベテルギウスとともに超新星爆発をするかもしれませんね。
いて座はまさに銀河系の中心方向にある星座です。 すなわち天の川の一番濃いところに位置しているわけですからまさに星だらけ。 日本では南斗六星と呼ばれる、北斗七星と対を成す柄杓の星並びが有名です。 しかし他国ではティーポッドという星並びに例えた星座線がメジャーであるところもあります。 メシエ天体も豊富で見所満載のいて座の見どころは押さえておきたいところです。