望遠鏡が欲しい

初めての望遠鏡

望遠鏡を買う理由

 望遠鏡を買う理由は人それぞれでしょう。 夜空を見上げたら月がきれいだったから月のクレーターを見てみたい。 プラネタリウムを見に行ったら観望会をやっていてそのとき見た星がきれいだった。 天体写真を見たら自分の目で見たくなった。 それこそ人の数だけ望遠鏡を買う理由があります。 共通するのは宇宙を見てみたい、宇宙を知りたいということでしょうか。

見たいものによる選択肢

 天体望遠鏡はいろいろな種類があります。 まだ何も知識がない場合はこちらを見てください。 おおまかに分けると屈折望遠鏡と反射望遠鏡があります。

屈折望遠鏡と反射望遠鏡の特徴
屈折 反射
扱い やさしい 少し難しい
保守 やさしい 少し難しい
口径 大きくなると高価 大きいものが比較的安価
明るさ 暗い(Fが大きい) 明るい(Fが小さい)
月や木星や土星などの惑星を見るのであれば屈折望遠鏡がいいでしょう。 二重星、星団などの恒星を見る場合は屈折でも反射でも大丈夫です。 星雲など広がった天体を見る場合は反射望遠鏡の方が有利になります。

もちろんどのような感じに見えるかは実際に見た感覚を大事にしたほうがいいと思います。 近所で観望会があれば顔を出してみるのもいいですし、知り合いに星好きの人がいれば見せてもらうのもいいですね。 そのような環境に恵まれない場合はWebでいろいろ探してみるのもいいでしょう。

価格よりも大事なもの

望遠鏡選びで難しいのは価格ではないでしょうか。 望遠鏡はそれなりの値段がしますし、その幅はとても大きいのです。 個人で購入する望遠鏡でも数千円から自家用車くらいの価格のものまであります。 望遠鏡の値段はいろいろですが、それを入手する個人にとっての価値が重要だと思っています。 高価な望遠鏡を最初から購入しても、それが大きく重く気軽に見ることが出来なければだんだん望遠鏡を使わなくなってしまいます。 価格よりも稼働率が大切な要素になりえるということを覚えておいてください。

自分にとって稼働率が高い望遠鏡かどうかは買うまで分からないのが普通でしょう。 望遠鏡を買おうと思っているときは購入した望遠鏡であれも見たい、これも見たいと思っていますし、将来的には写真も撮りたいと思っているでしょう。 そのような状況の人が選ぶ望遠鏡はもう少し性能のよいもの、もう少し大きな口径のものと考えているうちにとても大きな高価な機種になっていることでしょう。 そんなときこそ思い出してください。 価格よりも大事なものは稼働率だということを。

お勧め望遠鏡(1万円以下)

 初めての望遠鏡を購入する人のためにお勧めを記載してみます。 もちろん別の考え方もあるし、ここに書くことが絶対ではありませんので参考程度にながめてください。 また全ての市販望遠鏡を知っているわけではないので個々に記載した以外の望遠鏡もいろいろあります。

 最初に購入する望遠鏡としては妥当な値段で、興味がわいたからちょっと見てみたいという人や子供に買い与えるための望遠鏡です。 望遠鏡として1万円以下というのはかなり安く、粗悪品も多いので気を付けなければいけません。

まずお勧めしたいのが組み立て望遠鏡です。レンズと紙またはプラスチック製の筒がセットになった組立てキットとして評価の高いのがオルビス社のコルキットと星の手帖社の組立望遠鏡です。 コルキットは口径4cmのスピカ、口径5cmのKT-5cmがあり接眼レンズを交換することで倍率を変えられます。 星の手帖社のほうは口径40mmで倍率15倍のモデルと35倍のモデルがあり倍率固定式です。 口径4cmあれば月はよく見えるし35倍の倍率があれば土星の輪も小さいながらちゃんとわかります。 (15倍のキットでは土星の輪は分からないでしょう) コルキットスピカと星の手帖社の組立望遠鏡を比較して見ましょう。

コルキットスピカと星の手帖社組立望遠鏡
コルキット スピカ 星の手帖社(×15) 星の手帖社(×35)
対物レンズ D=40mm アクロマート D=40mm アクロマート
接眼レンズ 交換式 固定式
焦点距離 f=420mm 不明
明るさ F10.5 不明
倍率 ×35 (付属K-12mm接眼レンズ) ×15 ×35
鏡筒 紙筒 プラスチック
鏡筒長 約42cm 約30cm
架台取付方法 三脚ネジ 三脚ネジ
価格(税別 円) 2,800 1,750 2,850
その他 天頂ミラー使用可
接眼レンズ交換可
天頂ミラー使用不可
組立簡単
コルキットスピカと星の手帖社の組立望遠鏡はどちらも安い割によく見えると評判ですが、いろいろと違いがありますね。 組立て易さでいえば星の手帖社に軍配が上がるでしょう。 縦に分割された鏡筒にレンズをはめ込んでつくる方式はお子さんでもそんなに難しくありません。 ただ、接眼レンズが固定式なので天頂ミラーが使えないのは少し減点です。 冬の月はとても空高い位置にあるのですが、高いところを見るときの姿勢が辛いでしょう。 スピカのほうは接眼レンズも交換式なので出費はありますが倍率を変えられること、天頂ミラーを使えるので高い位置の天体も楽な姿勢で見ることが出来るのがメリットです。

どちらも鏡筒のみの値段ですので写真用三脚などに固定して使用する必要があります。 写真用三脚が手許にある場合はいいのですが、そうでない場合はその分の出費も考えておかなければいけません。

 1万円クラスだともうひとつ推薦したい望遠鏡があります。 スコープテックのラプトル50という望遠鏡です。 こちらは組立てキットではなく完成品です。 口径 D=50mm 焦点距離 f=600mm 明るさ F=12 という無理のない設計でとても良心的な望遠鏡です。 接眼レンズはK20mm(30倍)とF8mm(75倍)の2つの接眼レンズ、天頂ミラーが付いて税込み送料込みで10800円です。 もちろん三脚と架台(経緯台)が付いているセットですからこれだけですぐに観察が始められます。

スコープテックのラプトル50
ラプトル
対物レンズ D=50mm アクロマート
接眼レンズ 交換式
焦点距離 f=600mm
明るさ F12
倍率 ×30 (付属K-20mm) x75(付属f-8mm)
鏡筒 プラスチック
鏡筒長 約60cm?
架台取付方法 三脚 架台付き
価格(税別 円) 10,800
その他 天頂ミラー付属
接眼レンズ交換可
架台・三脚込み
最初に購入する望遠鏡としては上記がいいのではないかと思っています。 組立て式だと望遠鏡の仕組みの勉強にもなります。 完成品だと組み立てる手間が無くすぐに観察が始められます。

もちろん最初から気合を入れた購入をお考えの方はそれでいいと思います。 もしも迷ったら上記も参考にしてみてください。